再来週に開催される今年のセレクトセール、その話題の中心は
亡くなったディープインパクト、キングカメハメハの両巨頭が
送り出す事実上のラストクロップたちに幾らの声が掛かるか?
そんな怖いもの見たさ気分?の初日1歳市場に集まりそうです。
しかし一方では、産駒デビュー前でまだ評価の定まっておらず
リーズナブルに掘り出しものを探し当てられる新種牡馬たちの
最初の評価の場となるのも、セレクトの見逃せない魅力です。

新種牡馬中もっとも上場馬が多いのはドレフォンの12頭です。
牧場さんの期待の高さが伝わる力の入れようです。というのも
彼は昨年の当歳市場にも13頭をエントリー、12頭がけっこうな
価格で次々と落札されました。中でもアドマイヤセプター19が
2億5000万円の高額で落札された時は会場がざわめきました。

ドレフォンは、ストームキャットの曾孫で、ディープを筆頭に
サンデー系牝馬の配合相手として抜群の実績を誇っています。
自身はBCスプリント制覇など、有能なスピードタイプでしたが
その父ジオポンティは、芝とオールウェザーの二刀流を駆使!
距離を問わないオールマイティーな活躍を見せており、秘める
ポテンシャルの高いレベルでの幅広さは一級品と思われます。
イメージとしては、サンデーサイレンスの晩年に彼の娘のため
来日したフレンチデピュティやエンドスウィープでしょうか?

落札の12頭の中に、当クラブ募集予定馬も含まれていました。
モスカートローザ19は、母の半兄にG2スプリングSを勝つなど
クラシック前哨戦を大いに賑わせたフライングアップルがおり
順調に仕上がれば、早い時期からの活躍が見込めそうです。
ビニャデルマール19は、祖母ベルワトリングが南米チリで16戦
13勝とクラシックを勝ちまくり、年度代表馬馬に輝きました。
チリは、米三冠馬アメリカンファラオを出して世界に大旋風を
巻き起こしたスキャットダディ降臨の震源地として有名ですが
2歳、3歳戦にこだわった番組体系を持つお国柄で、クラシック
血統の探究に関しては、超一級の先進国に位置づけられます。
母はいずれもディープインパクトの娘で、お約束通りの配合!
母父ディープの優秀性を、世に轟かせてくれることでしょう。

日本調教馬キタサンブラックが、ドレフォンに次ぐ9頭を上場。
3歳秋の菊花賞で北村宏司騎手の快騎乗によって素質開花させ
古馬になって武豊騎手との名コンビでさらに成長して一時代を
築き上げた晩成の名馬です。しなやかでパワフルな馬体を持ち
いざレースに臨んでは並み外れた賢さを備えていた馬ですから
こうしたキャラクターを巧く伝えられるようだと、大物出現も
夢ではないでしょう。
いつもながら、夢の揺り籠のようにホースマンや競馬ファンを
楽しませてくれるセレクトセールが待ち遠しくてなりません。