2010年代ダート界は、地方競馬を主戦場にサウスヴィグラスが
圧倒的な勝利数を稼ぎ、交流や中央ではゴールドアリュールが
賞金獲得額を積み上げて、チャンピオンサイアーの座を激しく
競い合う「二強時代」の構図が主要な流れとなって来ました。
その両雄も天に召されて、現2歳がともにラストクロップです。
ヴィグラスは118頭と、ほぼ例年並みの登録産駒を遺しましたが
アリュールはわずか4頭という寂しさです。
「二強時代」が終焉に向かう中、後継争いが気になります。

ヴィグラスは快速ラブミーチャンに代表されるように活躍馬が
牝馬に偏ったフィリーサイアーの傾向が色濃く、果たして無事
その血を繋ぐことができるか?先行きに暗雲も漂っていますが
大逆転の長打一発!孝行息子が現れないものでしょうか?
一方アリュールは、エスポワールシチー、スマートファルコン
など後継馬が既に一定の評価を得ており、今後も、G1級11冠の
日本最多記録を持つコパノリッキー、父同様に中央のコースを
得意とするゴールドドリーム、最高傑作に育つ大きな可能性を
秘めるクリソベリルなど大物が控えており、将来は安泰かも。

JRAではやっと新馬戦がスタートしたところですが、2ヶ月近く
先行した地方は、今や2歳戦たけなわムードが充満しています。
果たして、その中に新時代のスター種牡馬が潜んでいるのか?
種牡馬別の勝利数で見ると、アリュール後継の有力候補である
エスポワールシチー、ヴィグラスと同じエンドスウィープ系の
プリサイスエンドが5勝でトップを争い、失礼ながら意外にも
カジノドライヴが4勝と健闘して、ベスト3を形成しています。

ドライヴも、まだこれと言った後継馬に恵まれていない現状で
しかも晩年は体調不良から順調さを欠いて、遺された産駒数も
少なくなって来ました。息長く活躍する晩成傾向を加味しても
ここ1、2年が、後継馬輩出のラストチャンスかもしれません。
母、姉ともに繁殖セールで、世界記録の破格値がついたほどの
良血であり、A.P.インディの異系の血が伝えるポテンシャルを
何とか日本の地に根付かせることができないものでしょうか。

新種牡馬では、名馬ドバイミレニアムからドバウィへと奇跡の
血統リレーを繋ぐマクフィ、これもダート界で一時代を築いた
キングカメハメハ後継のホッコータルマエが3勝を上げました。
キンカメ系は将来のチャンピオンサイアー候補ドゥラメンテが
地方と中央双方で勝ち上がり順風満帆の門出を飾っています。
詳しくは別の機会に譲りますが、いずれも希少な存在となった
血の後継者たちが、頑張っているのが今季2歳戦線の特徴です。
今後も中央や地方から世界も含めて、血統トレンドの大まかな
動きを節目節目でウォッチして行きたいと思います。