今年もG1レース13、G2が1の計14カテゴリーでチャンピオンを
争う“競馬の祭典”ブリーダーズカップ(BC)が終わりました。
馬場や距離、様々なカテゴリーで勝ち馬となった王者の血統を
父系別に整理するとミスタープロスペクター(ミスプロ)系が
G1を4勝、G2を1勝してチャンピオンサイアーに君臨しました。

5勝中の4勝が2歳戦ですから、その仕上がりの早さは出色です。
しかし最高峰のBCクラシックをヴィーノロッソが圧勝しており
父カーリンと父子制覇を成し遂げました。成長力も奥が深い!
カーリンはスマートストライクを経て、ミスプロに遡る血統で
産駒パレスマリスが、BCジュベナイルターフのストラクターを
出して、今や大種牡馬への階段を着実に駆け上がっています。
スマートストライクはカーリンとイングリッシュチャンネルが
BCでダートのクラシックと芝のターフを同年制覇した血ですが
そのポテンシャルは子孫に確かに引き継がれているようです。

ただ、繁栄を重ねて裾野がこれだけ広がって来ると、画一的に
ミスプロ系と括って良いものか?という疑問も湧いてきます。
ノーザンダンサーの広大な系列は、今やサドラーズウェルズや
ダンジク、ヌレイエフといった子世代に分岐、さらにそこから
ガリレオ系、デインヒル系など孫世代へと細分化しています。
その先はフランケル系とかナサニエル系とか曾孫(ひまご)の
世代に移行して、血統をさらに進化させていくんでしょうね。

そのノーザンダンサーの孫世代にあたるストームキャット系の
活躍も目を引きました。来春から社台での繋養が決まっている
ブリックスアンドモルタルが、BCターフを今年無傷の6連勝で
制覇して種牡馬価値を一段と高めました。ヨーロッパを中心に
今年の2歳世代からピナトゥボ6戦6勝、アースライト5戦5勝、
ヴィクタールドラム3戦3勝と国境を超えて無敗のG1馬を輩出し
クラシック独占も夢ではないと大ブレーク中のシャマルダルと
同じストームキャット系ジャイアンツコーズウェイの血です。

日本にいるジャイアンツコーズウェイ系でJBBA静内に繋養中の
エスケンデレヤの仔ミトーリがBCスプリントを制圧しました。
G1は今年4勝目となります。飛ぶ鳥も落とす勢いに乗っており
エスケンデレヤは日本で意外に伸び悩んでいますが孝行息子の
出現で、母国から晴れて買い戻しのオファーが舞い込むかも?

ストームキャットは、種牡馬として50万ドル≒当時6000万円と
世界一の高額種付け料を長く続けました。世界中から名牝群が
集まり、優秀な仔を出し、子孫は種牡馬として繁殖牝馬として
その血を繋ぎ、今日のストームキャット系が誕生しています。
前出のブリックスアンドモルタルと併せてストームキャットの
末裔が世界の競馬を盛り上げてくれるのは間違いありません。