この週末はアイルランドで6つ、イギリスとフランスで1つずつ
8つのG1レースが行われました。とくにアイルランドは今季の
総決算にあたる豪華なチャンピオンズシリーズが組まれており
馬もそうですがジョッキーの手綱捌きも見どころの一つです。

今秋も短期免許でデットーリ、ムーア、ビュイック、スミヨン
マーフィーなどの世界的名手が大挙して来日します。好不調を
見極めるのも観戦の目的ですね。カラの2歳G1ナショナルSでは
超新星ピナトゥボはウィリアム・ビュイックにしっかり追われ
9馬身の大差圧勝!負かした相手がダービーでライバル視される
クールモア期待のアーモリーでしたからその価値も一際です。

現地では「フランケル再来!」の声も高まっているようです。
父シャマルダルはディープインパクトとは同い年の17歳ですが
ゴドルフィンのキルダンガンスタッドでプライベート種牡馬と
して大事に扱われ、今季もロイヤルアスコットで何と中3日間で
G1連勝のブルーポイントや仏1000ギニーのキャッスルレディ
など優秀なスピード馬たちを次々と送り出しています。遡れば
ジャイアンツコーズウェイからストームキャットに至る血筋で
日本適性もありそう。高齢ですが注目しておきたい血統です。
アーモリーは成長力に富んだガリレオの血で、このまま簡単に
引き下がるとも思えず、今からクラシック決戦が楽しみです。

それにしてもビュイック騎手は、セーフティリードを取っても
安易に流したりはせず、ゴールまで馬に競馬を教え込む真摯な
姿勢に好感が持てます。この積み重ねの一つ一つが馬の成長と
ゴドルフィンや名匠ゴスデン師の絶大な信頼の源でしょうね。

愛セントレジャーではビックリ仰天の奇策が飛び出しました。
勝ったリサーチフォーアソング、前半は後方で折り合いを欠き
クリス・ヘイズ騎手と喧嘩をしていましたが、馬が落ち着くと
外めをスルスルと上がって、何と先頭を奪う奇襲に出ました。
人気薄の気楽さ、紅一点の3歳馬で他馬とは5.4キロの斤量差に
恵まれたことや、人気勢が後方でノンビリ構えすぎた展開利も
味方してマンマと逃げ切りました。それにしても鮮やかです。
ヘイズ騎手のような日本では無名のジョッキーが、大向こうを
唸らせるような戦略を駆使してG1をもぎ取って見せるあたりが
海外ジョッキー陣の、質の高さと層の厚さを証明しています。