今年デビューの新種牡馬は、粒揃いで本当にハイレベルです。
帝王ディープインパクトや早熟王ダイワメジャーを抑え込んで
キズナがトップをひた走り、ベストテン内にエピファネイア、
リアルインパクト、ゴールドシップと4頭も送り込んでいます。
このランキング自体が素晴らしいのですが、それぞれの馬達が
いずれも個性的で他にはない輝きを放っているのも特徴です。

キズナは、JRA2歳重賞の第1弾G3函館2歳Sをビアンフェが勝ち
ルーチェデラヴィタは札幌のOPコスモス賞を競り勝ちました。
キズナ産駒の最大の美点は、勝ち上がり11頭中、半数を越える
6頭がデビュー2走目でキッチリ勝ち切る学習能力の高さです。
競走馬にとって、かけがえのない資質である、この「賢さ」は
キズナ産駒の最大の美質として、輝きを増していきそうです。

この先の成長力が課題ですが、半姉ファレノプシスは桜花賞を
制し、叔母パシフィカスからは三冠馬ナリタブライアンが出た
筋金入りのクラシック血統で、キズナ自身が3歳春に本格化して
ダービーを勝っているように、単なる早熟系とは思えません。
キズナは秋も順調に成長を遂げ、日英ダービー馬対決となった
ニエル賞はルーラーオブザワールドに短アタマ競り勝ち、続く
凱旋門賞でも強烈に強かったトレヴを真っ向から負かしに行く
勇気あるレースを見せながら力及ばず4着。トレヴに次ぐ2着の
オルフェーヴルに勝るとも劣らない堂々と立派な戦いでした。
4歳以降は、遠征の疲れと脚部不安から精彩を欠いたのですが
少なくとも3歳春には、高い完成度を示す成長力の持ち主です。

当初250万円だった種付け料も昨年から350万円に値上げされ
絶好調のスタートを切った今年の実績と、ポスト・ディープの
有力候補として、来年はさらなる値上げと繁殖牝馬の質向上が
望めますから、出世の階段をトントンと登っていきそうです。