昨日行われた日本で一番早い2歳重賞、門別1200mの栄冠賞は
逃げた1番人気エンジェルパイロを追走のバブルガムダンサーが
直線で鮮やかに抜け出し世代初の重賞ウイナーに輝きました。
エンジェルパイロと同じA.P.インディの孫パイロの血統です。
パイロは地方が主戦場で華やかさには欠けますが今季絶好調!
中央と地方の垣根を取り払った総合リーディングの2歳部門で、
賞金の高い中央主戦場組を押しのけて1位の座を占めています。

ここまで16頭の2歳をデビューさせて、半分の8頭が勝ち上がり
栄冠賞を含めて通算10勝とライバルを寄せ付けない戦いぶり!
これからは中央の2歳重賞も増えていきますから、首位の座を
守り抜くのは困難でしょうが、帝王サウスヴィグラス亡き後の
地方リーディングサイアーの最有力候補は間違いありません。

2歳リーディング争いはパイロを追って、今年の新種牡馬勢の
リアルインパクト、キズナなどディープインパクト2世軍団が
大奮闘しています。スピルバーグも園田で勝ち馬を出しており
後継種牡馬難が囁かれるディープですが、ここへ来てようやく
日本が世界に誇る名血の貴重な伝え手が現れてきたようです。
いずれも馬格に恵まれたサラブレッドでディープの難点である
小柄に出やすいという泣き所を補って余りあるのが特徴です。
血統的には芝もダートも苦にしない幅の広さも魅力でしょう。
偉大な父ディープインパクトの体調が懸念される危難の時期に
孝行息子たちが現れるというのもディープの底の深さですね。

話はパイロに戻りますが、この馬の旺盛な生命力の証しである
勝ち上がり頭数からリーディングを見直してみると意外な馬が
浮上してきます。スズカコーズウェイがそれで、彼の産駒達は
既に7頭が勝ち名乗りを上げています。世界的に相当な広がりを
見せ始めているジャイアンツコーズウェイの持ち込み馬ですが
日本では不人気で、生産者グランド牧場と馬主の永井啓弍氏の
思いの深さで種牡馬入りしています。当初から人気はないまま
年に10頭くらいの牝馬達を相手にするマイナーな存在でした。

ところが初年度産駒のできが良いところから、馬産地で評判に
なり、4年目には61頭という驚くべき数の牝馬を集めました。
そして生まれた39頭が今年デビューの2歳馬達です。種牡馬の
運命なんて分からないものです。これまでに、39頭の内15頭が
デビューして半数近い7頭が勝ち上がり通算8勝を稼ぎました。

パイロに次ぐ勝ち上がりです。ジャイアンツコーズウェイ系は
世界的にも波が来ていますね。先週のロイヤルアスコットでは
ブルーポイントが中3日でG1を連勝してジャイアンツ後継の父
シャマーダルを英愛リーディングでガリレオに次ぐ2位の座へ
押し上げました。その代表産駒ロペデヴェガのベスト10入りを
果たしており、昇竜並みの勢いは、目を奪うものがあります。
スズカコーズウェイにとって今年は千載一遇のチャンスです。
産駒の健気な働きでもたらされた運命を生かしてほしいです。