エリザベス女王陛下のご臨席も含め初夏の風物詩となっている
ロイヤルアスコットが華やかに開幕しました。
今年で93歳になられた女王は、女性としては世界最年長の現役
競馬ファンかもしれません。眩しいような、羨ましいような、
人として生まれて、こうした年齢の重ね方をしたいものです。

第1レースは、伝統のクイーンアンS。300年以上も前、広大な
原野が広がるウィンザーのこの地にアスコット競馬場を開いた
アン女王の偉績を偲んで創設された、由緒あるマイルG1です。
当初から傑出馬不在の大混戦模様と予想されていたのですが、
人気薄のロードグリッターズが先頭でゴールに飛び込み大方の
想像した通り波乱の幕開けとなりました。

第2レースは、ヨーロッパではシーズン最初の2歳重賞戦となる
G2コヴェントリーS。こちらは前評判の高かったクールモアの
アリゾナが順当に勝利を収めました。ロイヤルアスコット開催
チャンピオントレーナーに君臨するエイダン・オブライエン師
管理馬のアリゾナが多頭数17頭立ての激戦を抜け出し2歳王に。
オブライエン師は第4レースのG1セントジェームズパレスSも
サーカスマキシムズで制し、勝利数を67勝に伸ばしています。
今季G1は6勝目ですが、宿敵ゴドルフィンも負けていません。
G1キングズスタンドSのブルーポイントが、強敵をなぎ倒して
完勝。G1今季14勝とドバイのアドバンテージを死守しました。
逃げるゴドルフィン追うクールモア、この戦いは見ものです。

日本時間の今夜は、第3レースに日本馬ディアドラが出走する
G1戦プリンスオブウェールズSが組まれています。日本からは
スピルバーグやエイシンヒカリが遠征している名レースです。
起伏に富んだ自然の原野の面影を留めるコースレイアウトは、
重厚そのもので、日本馬には難度の高い設計になっていますが
ディアドラはイギリスで一時代を築いたハービンジャー産駒。
アスコットのキングジョージで11馬身ちぎったレコード駆けは
今でも現地の人々の間で、語り草になっています。

その娘の里帰りで、ちょっとした話題になっているようですが
今回は8頭立てながら、好調馬が目白押しで相手も揃いました。
その筆頭はオブライエン厩舎の牝馬マジカルでしょうか。今季
G1タタソールズゴールドCも含めて3連勝中で、まさに絶好調!
昨秋のBCターフでは、絶対女王のエネイブルに肝を冷やさせた
粘走ぶりは見事でした。そのエネイブルに凱旋門賞の大舞台で
さらに際どく肉迫したのがシーオブクラス。それ以来の久々は
マイナスでしょうが、どこまで強いのか底を見せていません。

同じシーザスターズの血を引くサー・マイケル・スタウト師の
クリスタルオーシャンは、G1戦は3戦2着3回の実力派ですから
いつ勝っても不思議はありません。フランスのG1を勝って来た
ヴァルトガイストやザビールプリンスなどの曲者も控えていて
想定していた以上のハイレベル戦になりました。
ドバイ・メイダンから香港・シャティン、そしてアスコットへ
世界の舞台を我が家とするナデシコ・ディアドラを日本が誇る
武豊騎手がどう道案内するのか?どうぞ熱い注目でご観戦を!