ディープインパクトが生まれたその年にサンデーサイレンスが
亡くなって17年が経ちました。子孫たちは代を重ねて、今では
孫どころか孫の子である曽孫(ひまご)、孫の孫にあたる玄孫
(やしゃご)の時代になっています。彼らが配合上で出会うと
サンデーサイレンス3X4、または4X3のクロスが誕生します。

良く知られているように、このクロスを経てその馬に発生する
血量は18.75%。第17代ダービー卿がセントサイモン18.75%を
持つハイペリオンやファロスとフェアウェイ全兄弟などを通じ
世界に広めたと伝えられる「奇跡の血量」です。名馬の蘇りを
願い志したホースマンによる、先端的で野心的な冒険でした。
この配合は今では世界の常識となっていて先日の英ダービーで
父子制覇を果たした大種牡馬ガリレオの主要な産駒は例外なく
ノーザンダンサー3X4の黄金クロスを必殺武器としています。

日本では10戦10勝でダービーを勝ち、忽然と逝った「幻の馬」
トキノミノルが快速ザテトラークの3X4で余りにも有名ですが
天馬トウショウボーイはハイペリオンの、弾丸テスコガビーは
ナスルーラの、最近ではオルフェーヴルがノーザンテースト、
ヴィクトワールピサはヘイローのそれぞれ18.75%配合を通じ
見事に伝説的な名血の蘇りを開花させ、大成功を収めました。

サンデー18.75%は、今までもいなかったワケではありませんが
今年は母父スペシャルウィークで、その父サンデーサイレンス
から見て曾孫にあたる大物エピファネイアの産駒がデビュー!
その中には、サンデーサイレンス系の良質な牝馬と配合されて
誕生した馬も多く、令和元年は平成の名血サンデーサイレンス
18.75%元年!として記憶されることになるのかもしれません。
来年以降も曽孫モーリス、孫ドゥラメンテなどサンデーの血を
抱える期待種牡馬が産駒をデビューさせますから、サンデーの
奇跡の血量は令和の先端トレンドとしてブレークしそうです。

その名誉ある一番槍を務めたのは、阪神のレッドブロンクスで
サンデークロスの懸念だった気性面の問題も見せず、操縦性に
富んだ賢い立ち回りで2着を踏ん張り、3着には5馬身差をつけ
そう遠くない日の、チャンス到来を予感させる好内容でした。
東京ではサンデーの孫のオルフェーヴルを父に迎え、曽祖母に
名牝エアグルーヴの半妹のサンデー産駒セシルカットの配合で
生まれたモーベットが出遅れもどこ吹く風の余裕シャクシャク
直線で全馬をゴボウ抜きにする大楽勝でサンデーサイレンスの
奇跡の血量の壮大な未来への扉を、大きく開いて見せました。
当分は、サンデーサイレンスから目が離せそうにありません。