高松宮記念が行われる中京競馬場ですが、2012年に改装されて
これほど様変わりした走路も珍しい印象が焼き付いています。
1周距離が延び、直線も314mから412.5mへほぼ100m長くなり
その途中には勾配率2%と急坂で有名な中山の2.24%に次ぐ坂が
設けられました。それまでは「平坦」「小回り」で広く知られ
逃げ馬や先行馬が圧倒的に有利とされたレースの質そのものが
変わりました。単純に言って、どの脚質であれ勝つチャンスが
公平に担保され、競馬が面白くなるコースになったからです。

高松宮記念を例に取れば、改修以降の7年間で逃げ切った馬は
皆無です。颯爽と軽快に飛ばしているように見えても、直線の
坂で捕まりゴール前で殺到する差し馬勢に呑み込まれる場面の
連続でした。もっとも勝ち馬は、さすがに後方一気とはいかず
4コーナーで好位を確保した馬に限定されるのですが。それでも
2着とか3着とかなら追い込み馬が届くケースもしばしばです。
改修以前にも、G1特有の急流ペースが生み出す厳しい展開ゆえ
創設このかた逃げ切った馬は02年のショウナンカンプと09年の
ローレルゲレイロの2頭だけです。第1回のフラワーパークは、
2番手から4コーナーでは早々ともう先頭に立っていましたから
準・逃げ切り勝ちとしてカウントして良いのかもしれません。

今回はモズスーパーフレアが注目の的!中山で行われた前走の
オーシャンSでは前半3ハロンを32秒3でブッ飛ばして、後半も
34秒台でソツなくまとめて、後続を寄せ付けない完勝でした。
その前の中山OPカーバンクルSも32秒8-34秒2と安定感一杯。
似たような勾配の坂を持つ中山と中京ですが個性は違います。
短い直線で急勾配を上る中山は一瞬の爆発力で登り切れますが
長い直線に延々と坂が続く中京は粘り強い持続力も必要です。
逃げ馬にとっては、過酷すぎる試練かもしれません。果たして
モズスーパーフレアが改修後で初の逃げ切り勝利を飾れるか?

高松宮記念においては、勝ちパターンの好位攻めができそうな
ダノンスマッシュがロードカナロアとともに父子制覇の栄光に
輝くのか?先日亡くなった高松宮記念馬キングヘイローの遺児
ダイメイプリンセスが弔い合戦を演じて見せるのか?あるいは
キングヘイロー主戦だった福永祐一騎手のミスターメロディが
ヘイローが勝った高松宮記念で2着だった複雑微妙なな胸の内を
晴らすのか?菜七子騎手の老雄スノードラゴンは復活するか?
多士済々、今年も面白い桶狭間決戦に、胸が高鳴る思いです。