週末土曜日の競馬場は、今夏初産駒がデビューを迎える種牡馬
スピルバーグの「予告篇劇場」といった趣きに包まれました。

中山のG3フラワーCは、コントラチェックが余裕の逃げ切りで
オークスに向けて好感触を掴みましたが、その際どい2着争いに
食い下がったランブリングアレーは粗削りなレースぶりですが
まだ伸び代を感じさせる素質の良さが目を引きました。その母
ブルーミングアレーはトーセンラー・スピルバーグ兄弟の姉で
現役時代には牝馬三冠アパネネとしばしば戦い、ダービー馬の
エイシンフラッシュとクビ差の勝負を演じたこともあります。
札幌の条件戦とは言えエリザベス女王杯馬レインボーダリアを
一蹴!牝馬限定ならG1級ポテンシャルと高く評された馬です。
オープンに上がったところで故障し、夢は叶いませんでしたが
続きは娘のランブリングアレーが紡いでくれることでしょう。
兄姉すべてがJRAで勝ち上がっており、さすがは3頭の種牡馬を
輩出した名繁殖牝馬プリンセスオリビアの一族と感嘆します。

一方、阪神の未勝利で新馬2着から折り返したトーセンスカイが
アッサリ勝ち上がりました。トーセンスカイはスピルバーグの
全兄トーセンラーの産駒、母シアトルサンセットはアメリカの
英雄A.P.インディの全妹の娘という良血馬です。阪神大賞典に
顔を出していた長兄ステイインシアトルは鳴尾記念の勝ち馬で
既に重賞馬の母の勲章を手にしています。なぜこの未勝利戦が
スピルバーグ予告篇かというと、下の2歳馬がスピルバーグとの
間に生まれているからです。血統的には100%同血となります。
全兄弟でも「走る・走らない」のブレが出るのが競馬ですから
楽観はできませんが、楽しみが膨らんだのも確かでしょうね。

スピルバーグの良さは、父のディープインパクトをその筆頭に
ミスタープロスペクター、サドラーズウェルズ、リファールと
現代競馬を構成する主流血統がニックス配合のアシストを受け
バランス良く統合されている豊かな多様性にあります。様々な
配合が考えられ一通りではない多彩なタイプを出しそうです。
その意味では、新たな潮流を生み出す可能性を秘めています。
初年度は101頭に種付けし内59頭が血統登録を終えています。
この仔たちが名監督スピルバーグの処女作として世に出ます。
どんな傑作、名作へとに成長してくれるか、また競馬ファンの
想像を超えるような超大作として未来に大きな華を広げるのか
今から胸がワクワクドキドキするようで、楽しみが一杯です。