競馬番組について延々と取り止めない愚考を巡らしています。
開催日数やレース数に法的上限があり、競馬場のコース形態や
施行距離にも制約の多い現状では、自ずとその多様性は狭まり
すべての馬主さん、調教師さんを納得・満足させる番組編成は
不可能と言い切れないまでも難易度は厳しいものがあります。

こうなると海外のレースを選択肢に加えるのも一案でしょう。
幸いにも欧米を中心とする競馬先進諸国では、競馬振興戦略の
一環として番組改革に熱心な国々も多く、新レースが創設され
距離などの施行条件を変更することで趣きを一新しています。
今年に入ってからだけも、フランスではG2ロワイヤリュー賞が
長距離レースの2500mからマラソンカテゴリーの2800mへと
延長されてG1に昇格、凱旋門賞ウィークエンドのプログラムに
編入されました。牝馬限定戦で、こうした選択肢がない日本の
マラソン距離志向牝馬には待ちに待った朗報と言えそうです。

ダート競馬の本場アメリカは、生産者の芝ホース育成への投資
モチベーションを高めることを狙いに、ダートに比べて手薄な
芝レースにテコ入れして競馬全体の盛り上げに取り組みます。
ダート中心の番組編成では、多くのファン集客には欠かせない
海外の著名な強豪馬を呼ぼうにも限界があるからでしょうか?
故スキャットダディやウォーフロントは、アメリカにいるのに
産駒はヨーロッパで活躍します。軒を貸して母屋を取られる?
そもそもサドラーズウェルズやヌレイエフ、リファールなども
それと同じ状態でしたから、アメリカの負の伝統?なのかも。
こうした嬉しくない伝統を書き換えようと初めた今回の挑戦!

従来行われていたベルモント招待ダービー&オークスに加えて
サラトガダービー&オークス、ベルモントを主舞台に行われる
ジョッキークラブダービー&オークスを挙行し、牡牝の違いで
「ターフトリニティ」「ターフティアラ」と名付けた三冠戦が
創設されます。時期は7月上旬から9月上旬の2ヶ月間、距離は
三冠のケンタッキーダービー、プリークネスS、ベルモントSと
まったく同じ2000m、1900m、2400mに設定されていますが
ジョッキークラブオークスのみ2200mで行われます。日本では
夏季にあたり、この時期に使うか議論の余地がありそうですが
高温は変わらずとも、多湿な日本よりマシかもしれませんね。

この他にも、従来はアーリントンパークの芝2000mで行われた
G1セクレタリアトSが3歳限定のマイル戦に距離短縮されます。
勝ち馬に日本にスタッドインしたビーチパトロールの名もある
真夏の名物レースですが、この時季はヨーロッパのマイル戦は
3歳限定G1は終わり、古馬に世代対決に挑まねばなりません。
その見地からは、こちらに回る欧州一流馬が出てきそうです。
いずれにしろ、個性さまざまなサラブレッドにとって選択肢の
幅が広がるのは、たとえそれがダイナミックかつグローバルな
展開であっても歓迎すべき現象なのは間違いがないようです。