先日のフェブラリーSを完勝したインティの父ケイムホームが
昨年から南国・鹿児島に移動しており九州産馬レベルアップに
大いなる期待が高まっていますが、昨日は佐賀競馬場を舞台に
九州産3歳馬の頂上決戦・たんぽぽ賞が行われました。佐賀では
重賞格付けされ優勝賞金も700万円と奮発の名物レースですが
JRA500万下の馬にも出走資格があり良く見かける交流競走の
一環という位置付けでしょうか?それでも九州から馬産の火を
消さないためには、こうした試みの継続には意義があります。

また今年の出走馬は16年生まれで、この年の4月14日に起きた
熊本地震の前後に誕生したサラブレッドたちが、主役でした。
その意味でも生産者の皆さんには感慨も一入だったでしょう。
1着から4着まで上位独占したのは、熊本産馬だったのも何かの
ご縁だったのでしょうか?被災の爪跡もまだ癒えないのですが
地元産馬の頑張りが少しでも皆さんの力になればと思います。

勝ったのはエリーバラードという牝馬。父のアルデバラン2は
青森に繋養されていますから、母デンコウブルーが関門海峡を
越えて本土に渡り受胎、熊本の本田土寿牧場で誕生したいわば
「持ち込み九州産馬」です。本田さんご自身がミスキャストや
カンパニーなど種牡馬を引き受けるなど努力を重ねていますが
どうしても九州では種牡馬の頭数自体が少ない上、その配合の
バリエーションも限られます。九州産限定という特典を生かし
賞金が稼ぎやすくコスパに優れた馬たちを馬主さんへ提供する
考え方からも「持ち込み」手法はごく一般的になっています。

父は世界的大種牡馬ミスタープロスペクターの最晩年の産駒で
エリーバラードは、この名血の2X4.4の強烈クロスの持ち主!
冒険とも思えますが生産馬のセールスポイントを強調するには
必要なチャレンジだったのでしょう!母はキングカメハメハの
娘で母系を遡ればブランド一族に属します。コストをかけても
はるばると種付けの旅に出るだけの価値が認められそうです。

5代母イコマエイカンは4頭の中央重賞勝ち馬を輩出しましたが
その内の1頭アグネスレディーはオークス馬に、娘のフローラは
桜花賞を勝ち、その長男フライトはダービー、次男タキオンが
皐月賞馬にとアグネス一族は、日本競馬史上で唯一の牝系3代の
クラシック制覇を成し遂げた名ファミリーへと発展しました。
エリーの4代母ヤングサリーは、アグネスレディーの全妹です。

エリーのこの先は1000万下に組み入れられ、楽ではない戦いが
続くのでしょうが、目標は9月中旬に予定されている佐賀競馬
3歳以上九州産馬限定レース霧島賞!この一戦は毎年あります。
熊本の皆さんのためにも末永く頑張ってくれたら嬉しいです。