年が変わると馬産地からの便りが賑わしい季節になりました。
アメリカからは、つい最近まで競馬場を盛り上げた名牝両馬の
仔が目出度く誕生した嬉しいニュースが伝わって来ています。
1頭はソングバード、もう1頭がビホルダーという顔ぶれです。

ソングバードは現役時代デビュー11連勝を含め15戦13勝2着が
2回、G1が9勝とパーフェクトな戦績を残した近年の名牝です。
それだけの馬ですから牝馬セールで950万ドル≒10億円余りの
破格値で買われ、初年度のお相手は超怪物アロゲートでした。
アロゲートと言えば、デビュー戦こそ3歳4月と遅れましたが、
下級戦を使われながらグングン力をつけ、サラトガの名物G1の
トラヴァーズSで無名のまま重賞に初挑戦した時は、さすがに
8番人気と低評価でしたが、何と史上初めて!2分を切るダート
2000mで1分56秒36のレースレコードで13馬身半ぶっちぎる
歴史的圧勝でアメリカ中を震撼させた近年最大級の怪物です。

それがフロックではなかった証拠に、その後もBCクラシック
世界最高賞金を競うペガサスワールドCとドバイワールドCを
連戦連勝して、4年も前に他界した父アンブライドルズソングの
墓前に奇跡的なリーディングサイアーの栄光を捧げています。
帰国後は「燃え尽き症候群」か?勝てないまま引退しましたが
約半年間の無双ぶりは強烈なインパクトに充ちたものでした。
アロゲートとソングバードは厩舎は違えど、女傑ゼニヤッタや
三冠馬ジャスティファイそ主戦マイク・スミス騎手のお手馬。
生まれて来た仔がどの厩舎に行くのかは先の話として、鞍上は
名手スミスで決まりです。そうでないとファンが納得しない!

そのソングバードが、BCディスタフの大舞台で連勝を首の上げ
下げハナ差で敗れたのがビホルダーでした。彼女にも正月明け
第2番仔となるカーリンの牝駒が誕生しています。女王決定戦の
BCディスタフ2勝などG1を11勝している名牝中の名牝で半弟に
人気種牡馬イントゥミスチーフ、スキャットダディ後継として
クールモアが期待を注ぐメンデルスゾーンを持つ超良血です。
カーリンは2000年代後半に1時代を築いた名競走馬ですが今や
種付け料15万ドルとアメリカを代表する大種牡馬の一翼です。
ビホルダーとソングバード、名勝負を繰り広げてきた宿敵同士
同い年に生まれた娘さんたちの熱い戦いの第2章が楽しみです。