昨日シャティン競馬場で行われた香港国際競走は世界各国から
日英愛仏豪星の6カ国24頭と華やかな顔ぶれが参戦しましたが
ホスト国香港勢が圧倒的な勢いで完全制覇を成し遂げました。
日本馬は3レースで2着に食い込む健闘を見せましたが、今年は
海外遠征G1未勝利で終わってしまいました。香港勢完全制覇は
当然ホームの利もあったでしょうが、それだけでは片付かない
香港馬の実力アップが背景に潜んでいるようにも思われます。

ご存じのように香港は、パート1国としては例外的な馬産のない
競馬大国です。競走馬資源はオーストラリアやヨーロッパなど
馬産先進国からの輸入にすべてを頼っています。まだ数的には
少ないのですが、香港スプリント連覇で現地でも勇名を馳せた
ロードカナロア産駒を中心に日本産も人気が高まっています。
輸入は仔馬よりも、現役の競走馬に偏る傾向が強いようです。
昨日の香港マイルを圧勝したビューティージェネレーションも
オーストラリアのクラシックでそれなりに走っていた馬ですし
香港カップを鮮やかに逃げ切ったグロリアスフォーエヴァーと
ヴァーズのエグザルタントはイギリスから現役で移籍した馬。

仔馬を目利きし一から育てるより、能力がある程度把握できる
現役競走馬を購入する方が、格段にリスクが少ないからです。
もちろん走る馬ほど高額になりやすい別のリスクもありますが。
香港競馬は世界的にも日本と並ぶ高額賞金国として有名ですが
とくにG1レースの賞金は、日本のそれを上回るほどの高水準で
それが優秀なサラブレッドを購買させるインセンティブとして
機能しているようです。どんどんレベルアップするわけです。

馬産先進国にとって香港はきわめて魅力的なマーケットであり
そういう意味で香港国際競走は自国産馬の質の高さを訴求する
キャンペーンの場になっています。出走馬を参加させる国には
香港は大事なお得意様という構造。一流馬が集まる理由です。
日本の場合は、とくにサンデーサイレンス系が土着して以降は
海外から見てマーケットとしての魅力が薄くなっているのか?
ジャパンCはじめ高額賞金G1に海外馬参戦が少ないのが実情。
課題解決には、このあたりの構造改革が必要かもしれません。