今週はシリーズ優勝馬にケンタッキーダービー出走切符が用意
されたジャパン・ロード・トゥ・ザ・ケンタッキーダービーの
第1ラウンド・カトレア賞が行われます。一昨年から新設された
企画ですが、キッカケは前年のラニの目覚ましい奮闘でした。

天覧天皇賞のヒロイン・ヘヴンリーロマンスがアメリカに渡り
タピットと交配して現地で生まれたラニは母の主戦騎手だった
だった松永幹夫厩舎に入り3戦目に未勝利を勝ち上がると東征、
カトレア賞を力強い末脚で抜け出しますが、OPヒヤシンスSは
ゴールドドリーム、ケイティブレイブなどスーパースター達の
前に5着と涙を飲みます。しかしそれでチャーチルダウンズへの
道を諦めることなくドバイに渡りUAEダービーで権利を奪取!

遂に悲願の渡米を果たしました。しかしラニはそれで終わらず
米三冠皆勤の快挙を成し遂げています。4ヶ月足らずの短期間に
日本、ドバイ、アメリカを転戦し5レースを走り切ったタフさに
頭が下がります。皆勤馬はラ二を含めて、たったの2頭でした。
このラニの健気なまでの奮闘に感動したチャーチルダウンズの
関係者が奔走して誕生したのが本シリーズだと伝えられます。
「ラニ・メモリアル」の美称を捧げたくなるエピソードです。

創設時はカトレア賞、ヒヤシンスSの二本立てだったのですが
昨年、交流G1の全日本2歳優駿が追加されて、今回からさらに
中山の伏竜Sがラインナップされます。ドバイへ出かけたりの
検疫の煩わしさなしに日の丸代表を決める仕組みの完成です。
各レースとも1着馬から4着馬までにポイントが付与されます。
カトレア賞が10-4-2-1ポイント、全日本2歳優駿が20-8-4-2
ヒヤシンスS30-12-6-3、伏竜Sは40-16-8-4の配分で争われ
上位馬に晴れてケンタッキーダービーの出走権が贈られます。

今年の登録馬もラニ同様にアメリカ生まれの馬が目立ちます。
新馬で10馬身ぶっちぎりの大圧勝劇を演じたメイクハッピーは
スマートストライク系スクエアエディの血統で全兄のラリスは
米2歳G1ホープフルS勝ち馬で、仕上がりの早さは折り紙付き!
29連勝中と今をときめくウィンクス輩出のストリートクライの
最有力後継馬と目されるストリートボス産駒エヴァキュアンは
センスの良さが光る好素材です。一方、この世代を最後にして
母国に帰ったエンパイアメーカーの忘れ形見・ロマンティコは
東京ダート1600mでは、スタート直後の芝部分の走りが秀逸で
ここで大アドバンテージを確保できる強みは見落とせません。
チャーチルダウンズでの走りには関係ないのですが、この先の
ユニコーンS、フェブラリーSなどの舞台・東京ダート1600m
スペシャリストとして、大きく成長する夢も見られそうです。
どの馬が勝つにせよ、チャーチルダウンズへの栄光に輝く道へ
力強い一歩を踏み出してほしいと心の底から願うばかりです。