今週末のブリーダーズカップ(BC)の枠順が発表されました。
最高峰BCクラシックは昨年の覇者で全米チャンピオンに輝いた
ガンランナーが世界最高賞金のペガサスワールドCを手土産に
引退、無敗の三冠馬ジャスティファイまで故障でリタイアして
主役不在の混戦かと予想されていましたが、両雄が去った後の
競馬シーンでG1を3連勝して暫定チャンピオンの座を襲名した
アクセラレート、6戦5勝でただ一度の2着も降着と実質的には
ゴールで前にライバルを置いたことのない新星マッキンジーと
ニューヒーローが誕生して前売で上位人気を占め、それに続き
アメリカンファラオやジャスティファイと三冠馬を輩出の名匠
ボブ・バファート師の秘蔵っ子ウェストコーストがスタンバイ
まだビッグタイトルには恵まれませんが、BCクラシックが3着
ペガサスとドバイがともに2着と節目の大レースで強い馬です。

地元勢も粒揃いですが今年の目玉は世界の大レースを席巻する
大馬主軍団がこぞって、実績馬・素質馬・良血馬を送り込んで
競走馬としての名誉と引退後の種牡馬価値をかけ激突します。
無論ホースマンとしての熱い想いと情熱が、その原動力です。
後世に名を残すベストバウト(最高に見応えのある名勝負)を
期待しても良さそうな今回のチャーチルダウンズ競馬場です。

クールモアは、超良血メンデルスゾーンに名馬ガリレオですら
果たせなかったダート競馬制圧の悲願を託し、ゴドルフィンは
今春のドバイワールドC王者サンダースノーがモハメド殿下の
強い意志みなぎる号令一下、ここ一本に的を絞って来ました。
ヨーロッパでG1を4連勝中と欧州年度代表馬最有力と目される
ロアリングライオンは急成長カタールレーシングの秘密兵器!
ダートは初体験ですが成長盛りの上、2000mを得意としており
ポテンシャルの高さは超!の字が付く一級品で、侮れません。

ハーツクライの日本産馬ヨシダは、前述のジャスティファイも
所有の台頭著しい新興勢力チャイナホースクラブがオーナー。
世界競馬地図を書き換える覇道への一歩とするのでしょうか?
昨年のBCでスプリントに出ていたマインドユアビスケッツは
社台ファームに購買され距離を延ばし競馬に幅を増しました。
来春は日本での種付けが待っています。頑張るんでしょうね。

もう一つ、今回の大きな特徴は芝とダートの双方でG1を勝った
二刀流ホースが多いこと。サンダースノー、カトリックボーイ
ヨシダがその馬で、メンデルスゾーンはダートG1は未勝利でも
G2UAEダービーでは18馬身半ぶっちぎりの圧勝を演じました。
芝とダート双方、あるいは距離面のカテゴリーの境界を越えて
挑戦する馬が増えてきたのは「強い馬はどんな条件でも強い」
という王者の中の王者への憧れが、根底にあるのでしょうか?
2018年を末長く記憶に残すベストバウトのゴングが鳴ります。