今年の凱旋門賞は、あたかも「アーバンシー祭」とでも言った
趣きを呈しています。というのも出走予定の有力馬ほとんどに
アーバンシーの血が流れているからです。アーバンシー自身が
凱旋門賞馬であり、繁殖としてもスーパーサイアーに成長する
ガリレオ、シーザスターズなど競馬の歴史を塗り替えるような
名馬を送り出しています。ガリレオはつい先日、通算73頭目の
G1馬を輩出、遂に偉大な父サドラーズウェルズに並びました。
父を超える舞台が凱旋門賞だったら、これはもうドラマです。
通算勝利数の156勝は既に父を大きく超えています。8歳年下の
半弟シーザスターズの活躍ぶりも素晴らしくクラシックに強く
大物感がみなぎる産駒が多いことは、兄以上かもしれません。

さて、頂上連覇に挑む2018年凱旋門賞の大本命馬エネイブルは
父ナサニエルからガリレオに遡りその母アーバンシーの血統。
対抗シーオブクラスは父シーザスターズがアーバンシー産駒で
前哨戦のセプテンバーSでエネイブル相手に良いレースをした
クリスタルオーシャンも同じアーバンシーの孫にあたります。
他にもガリレオ直仔の4連勝中で前走フォア賞は持ったままの
圧勝劇を演じたヴァルトガイスト、パリロンシャン競馬場での
パリ大賞2400mを勝ったキューガーデンズはセントレジャーで
見事にクラシックを戴冠したスタミナ自慢のステイヤーです。

フランケル経由でアーバンシーの曾孫になるクラックスマンは
エネイブルと同一厩舎で鞍上がデットーリ騎手とかぶることや
道悪巧者もあって良馬場が続くようならここはいったん回避し
昨年圧勝している英チャンピオンSに回る選択肢も浮上します。
馬主アンソニー・オッペンハイマー卿は、ゴールデンホーンで
既に凱旋門賞を勝っており、そのあたりは余裕なのでしょう。

ブックメーカーオッズでは、ディフェンディングチャンピオン
エネイブルの2.1倍を筆頭にシーオブクラスが5倍の2番人気に、
前出のアーバンシーの孫、曾孫たちが10倍台で追いかける形!
それ以外の馬はというと、30倍以上の大穴評価になっており、
いかにアーバンシーの血が傑出した存在なのか実感できます。
日本馬クリンチャーは今のところ67倍といった塩梅。日の丸を
堂々背負って胸を張ってゲートインしてくれたらと思います。