季節の脚は速いもので、今年も凱旋門賞週が巡って来ました。
怪我で今季の使い出しが大幅に遅れたディフェンディング女王
エネイブルの復帰が心配されていましたが、先月初旬になって
ジョン・ゴスデン調教師がやっと重い腰を上げてゴーサイン!
11ヶ月ぶりの実戦に臨みました。連日の好天が続いた夏の間は
芝が乾き切って追い切りに使えずポリトラックでの調教となり
レースもそれに合わせたケンプトンのオールウェザーを選択。

不安は、オールウェザーG3戦に、天下一無双を争う凱旋門賞の
試走となり得るような実力馬が本当に揃うか?にありました。
幸いにも長年の好敵手マイケル・スタウト師の英断も味方して
キングジョージを春シーズンのヒーローに成り上がった僚馬の
ポエッツワードと壮絶な叩き合いを演じて、クビ差2着だった
クリスタルオーションなら相手にとって不足ない一番でした。

想定された条件の中では素晴らしい試走になったと思います。
上杉謙信と武田信玄との故事に有名な「敵に塩を送る」ような
行為に見えますが、クリスタルオーシャンにとっても最大の敵
エネイブルの脚を測れたことや展開と斤量差を考えれば本番に
十分にメドの立つ内容でした。この馬も有力候補の1頭ですね。

一方の女王エネイブルは、主戦のデットーリ騎手が感激の態で
「彼女からレースへの情熱は失われていなかった!」と復活を
宣言しています。連覇達成のギアは一段と上がって来ました。
デットーリ騎手は前走ヨークシャーオークスで目を疑うような
鬼脚を繰り出したシーオブクラスを強敵筆頭に上げています。
彼女は3歳牝馬ですから、斤量のアドバンテージもあります。
「ベリーデンジャラス!」(超危険!)と名手が警戒するのも
もっとも至極でしょう。ブックメーカーオッズも女王に続いて
2番手と高い評価です。クリスタルも4番手級につけています。

今回から馬券発売も従来のインターネット限定から新システム
UMACA(ウマカ)での購入も可能となり、手軽さと便利さが
一段と増します。海外馬券も国内レースと同様に買える時代に
なりました。今週は凱旋門賞の行方を追いかけたいと思います。